煙モウモウ 焼肉「京城苑」

 数年前まで一緒に仕事をしていたY氏と呑みに行くことになった。

 向かった先は、なんとなく中華街。

 そして、「京城苑」前を通りかかったとき、「中華もいいですけど、焼肉もいいですね」とY氏が言う。
 排気口から吐き出される煙と匂いに刺激されたようだ。

 しかし、ここはいつも混んでいて、なかなか入ることのできない人気店。
 ガラスドア越しに店内の床を見ると、案の定、たくさんの足が…

 「ねっ、この店はいつもこんな感じなんだよ」
 「でも、ちょっと覗いてみますか、もしかしたら奥が空いているかもしれませんから」

 ドアを開けると、やっぱりほぼ満席状態。
 だが運が良いことに、座敷奥の冷房装置前に、二人分の空席があった。
 そのすぐあとに次のお客さんが入ってきたので、これはラッキーだった。一瞬の差で我々の勝ち!


 まずはロース、カルビ、ミノなどを注文。

 ここの焼肉は安くて美味しくて、だからいつも地元の方々で満員なのだ。
 この日も隣には中国人家族がガンガン食いながら、思いっきりお喋りしていたし、その向こう側では会社帰りの一団が呑みまくっていた。


 肉を焼くのは炭火!

 だから、最近のオシャレな無煙焼肉店とは違い、店内には美味しい煙が充満し、遠くの席が霞んでいるようだ。
 もちろん店を出る頃には、頭からワイシャツ、カバンまで相当に匂いが付着しているはず。 


 でも、これが「京城苑」の醍醐味だろう。
 家に帰ったら、焼肉臭のするワイシャツをしゃぶって、2度味わうことができる。


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 帰りがけに貰ったガム。


 ところで、中華街といえば中華料理店ばかりの町になりつつあるが、かつては焼肉店があちこちにあった。
 有名なところでは関帝廟通りで異彩を放っていた「焼肉やすい屋」。

 
残念ながら、こんな写真しか残っていない。クリックしても拡大できないよ。

 昼時は石焼ビビンバランチの他に、焼肉ランチ、チゲ鍋ランチがあった。どれも、いくつかの副菜がついて900円だ。ランチ写真は前列左から時計回りに、石焼ビビンバ、チヂミ、ワカメスープ、カクテキ、小魚の佃煮、行者ニンニクのおしたし、中央はサラダ。
 ここの女将はヴェルディ川崎総監督のお姉さん。だからマリノスの川口なんかも来ていた。【現在は手相&開運グッズ店が入っている】

 それから市場通り先にあった「焼肉ハウス ティマン」。

 
残念ながら、この店もこんな写真しか残っていない
 人気の市場通りを進み、「もうこの先は中華街ではないのでは」と思うところに、この店があった。1000円の焼肉ランチには、ロース7枚、ナムル、青菜、佃煮、ワカメスープ、カクテキがつく。食後はアイスクリームまたはコーヒー。
 一人客でも合い席にされることなく、ゆっくりと焼きながら食べられた。【現在は中華料理の新天地】

 それから関帝廟通り先の「珍味園」。今でも食べ放題店として営業している店だが、ここがオープンした時、中華料理のほかに焼肉、しゃぶしゃぶが60分間食べ放題で980円というランチを提供していた。

 
 これが、その時の写真である。
 「珍味園」が開店する以前、ここは焼肉屋だった。

 そうそう、名前を思い出した。「焼肉ジャンボ」だ。


 外観。


 ランチメニュー。


 ある日のランチ。


 その隣のビル1階には、現役の焼肉店「和三八」があるが、ここはまだ入ったことがない。「そのうち…」と思いながら、もう何年も経ってしまった。


 そういえば南門通りの「横浜大世界」横に以前、私家厨房「菜」という中華料理店があった。それが5年ほど前に「焼肉厨房・菜」となり、ランチで焼肉を食べに行ける店として重宝だったのだが、それから間もなく閉店してしまった。
 いま、そこには「廣翔記新館」が入っている。

 ほかに、西門通りの「茶花咲」が印象深い店だったが、これも数年前に閉店。
 あのお姉さん、どうしているかなぁ…。

 南門通りには韓国料理・鉄板焼肉専門店「JTOPOKKI」というのもできたが、あっという間に消えてしまった。

 というように、横浜中華街には多くの焼肉店があったのだが、現在残っているのは「京城苑」と「和三八」だけとなってしまった。
 新しく「寿司ざんまい」がオープンしたように、もう一軒くらい焼肉店ができないかなぁ…。

 それもランチサービスをやる店が。